【方法もペースも人それぞれ!】二次障害を防ぐための発達障害児への対応
支援や自己学習する中で、「みんなと同じにさせないと」「普通は座らないといけない場面であの支援員の先生が止めないことがわからない」と、実際の現場で疑問に思う方は多いのではないでしょうか?
こうした無理に普通に合わせること、子どもの気持ちではなくみんなと同じを意識しすぎてしまうことが二次障害につながる可能性があるのです。
この記事を書いている私は、高卒から接客販売業計3年、医療事務計3年、児童発達支援事業所計4年、就労移行支援事業所4年目突入した支援員です。
この記事では、幼児期の発達障害児への対応で二次障害を防げるのだと気づきを得られると思います。
○二次障害大まかな概要
○二次障害を防ぐための支援の視点に気づく
○二次障害を可能な限り防ぐための対応の気づきを得られる
この記事で、発達障害児とのかかわりや対応方法の気づきを得られれば、将来の子どもたちのより生きやすい未来に繋がる方法を考えるきっかけとなると思います🌟
二次障害には二種類のタイプがある
二次障害の原因とは
発達障害とは自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)があり、これらの診断が出るには、特性があって生活に支障が出ている場合に診断されます。
ですが、こいった特性はあるけれど周りに気づかれなかったり生活に支障が出ていない場合は診断がつかないことが多いそう。その場合、本人たちの特性や困りごとに対し環境調整や配慮を受けることができず、指摘が多くなってしまう、我慢してしまう、周りに合わせすぎてしまう(過剰適応)などが原因となります。こう言った経験をすることで子どもが「自分はダメな人間だ」と強い自己否定感を持ち、結果として二次障害となってしまうことがあります。

特性は重複して現れることもあり、バランスや濃淡が異なったりします。診断を受ける時はその時に強く出ており生活に支障出ている特性に対して診断がつきます。
二次障害は内在化障害と外在化障害の2種類がある
二次障害には下記の二種類があり、二次障害で診断される疾患はこんな感じです。

内在化障害
内在化障害とは、本人が辛い気持ちを自分の中に溜め込んでしまう状態。「おとなしい」「手がかからない」と見過ごされがちになってしまいますが、本人としてはとっても無理をしてしまっています。
主な症状としてはメンタルヘルスの症状が多く、抑うつ状態・うつ病(意欲低下や表情が乏しくなるなど)や不安障害(強い不安感やパニック発作、対人恐怖など)、不登校や引きこもり(他者との接触を断ち自分を守ろうとするなど)が現れます。

あまり気付かれることがなく、深刻化してから発見されることが多いですね。
外在化障害
外在化障害とは、本人が感じている不満やイライラな気持ちが周囲に対して攻撃的な行動として現れる状態。周りからは「反抗的」「問題児」と言われることも多く、行動に対して怒られる経験も重なり悪循環になりやすいです。
主な症状としては行動面に起こることが多く、反抗挑戦性障害(大人やルールに対して意図的に反抗するなど)や攻撃性(カッとなって手がでたり暴言を吐くなど)が現れます。家や学校で叱責が増えたりすると、自分を攻撃してくる場所から自分を守るために物理的に距離をおこうと家出をするパターンもあります。

外在化障害の場合は性格の問題と捉えがちですが、実は本人からのSOSだったりもするのでしょうね…。
どちらも根底には自己肯定感の低下が関係している
指摘を多く受けたり否定をされ続けて過ごしてしまうと本人としては「自分はダメなんだ」「周りは敵だらけだ」という気持ちが強くなってしまいます。攻撃的な様子というのは実は傷ついた心を守るための「トゲ」のようなものなのかも…。
また、失敗体験が重なりすぎると「どうせ頑張っても意味がない」と学習性無力感を感じてしまいます。そうすると「そうせ無理だから何もしない」と無気力感や鬱状態などの内在化障害として現れたり、「どうせ悪い子だと思われているなら暴れてやる!」と投げやりな行動などの外在化障害が現れてしまいます。
だからと言って「自己肯定感を高めましょう」ということは簡単ですが本人やご家族からしたらハードルも高いどうしたらいいかわかりませんよね。「自信をつけさせないと💦」と考え対応するよりも、「これ以上自信を削らないためには?」「本人が過ごしやすくなるにはどうやって環境を変えようか?」というふうに考えられるといいかもしれませんね。
支援員としては子どもの様子をよく見ることが大事
本人に無理をさせないように環境調整をする
診断名がつかなくても特性はある、グレーならグレーのままでいい、無理にみんなに合わせてみんなと同じ方法で同じことができるようにならなくてもいい。
無理に座らせないといけないから抱き上げて椅子に固定する、苦手なところばかりを支援の中で行う…そんなことが続くと子どもたちも苦しいですよね。
支援員として、「これができるようになるために、この子にあった方法はなにか」それが子どもにとって無理のない方法で、環境を調整してあげることでできるのであればそれでいいのだと私は思います。
無理をさせないために大人が枠組みを作ってあげる
先ほど載せたように、特性は重複していたり、その特性のバランスや濃淡があります。
そのため、子どもをよく見てあげることが大事。診断はついていないけれど「こんなことで困っていそう」「本当はこうしたいのかな?」など、子どものペースや気持ちを汲みとりながら、その子に合う枠組みを考え提案をすることが大事だと思います。
例えば、行動に対しての指摘が増えるのであれば指摘をしなくても本人がその行動をやめられるように環境を調整してみる。本当はやりたくないこともお願いされると断れないのであれば、お試し期間を設けてできるかどうかを判断できる時間を作ってあげるなどですね。
特性の重複例、バランス、濃淡
ここでは特性の重複にすこし触れたいと思います。


こんな感じです。一番強く出ている特性に目が行きがちですが、それも大事だけれど、見えていない、もしくは生活に支障は出ていないけどこんな行動や苦手があるという特性を支援員がよく観察して汲みとってあげることが大事です。
診断名やわかりやすい特性だけを見るのではなく、気づいてあげた特性に合わせその都度環境調整をしてあげられると、強制力のある支援よりは即効性はないですが、子どもにとって負荷が少なく我慢も少なく行動を変えることができると思います。
幼少期の発達障害が二次障害となったケース
ここで私が大人の支援に携わって出会った二次障害のケースを紹介するとともに、幼少期にこんな対応ができていたらもしかしたら大人になった姿が変わっていたかもしれないと思った気持ちも載せておきます。
※以下、個人の特定を防ぐために話を再構成しています※
過剰適応しすぎて抑うつ状態となったケース
ASDとADHDの重複のある方。ADHDの特性では物忘れ、多動症などが強く出ていましたが、重複しているASDの部分では本当は人間関係が苦手で断ることや自分の気持ちを伝えることが苦手で過剰適応しすぎてしまう子だったそう。ADHDの特性に関しては本人も理解していましたが、ASDの特性に関しては本人も家族も気づかず無理して他者や環境に合わせすぎた結果、抑うつ状態となり家から出られない状態となってしまいました。
幼少期、この方のお友達との会話の内容や保護者様からのヒアリングをもとによく見ていたら・・・きっと自分の意見を伝えられるような練習を遊びの中で取り入れたり、机上課題やご家庭で、ご本人の好きなことをお話ししてもらったり自己決定の回数を増やす、逆にひとりの時間を設けてあげるなど、環境を調整し過剰適応になる量を減らしてあげる支援をすると思います。
苦手に対して指摘を受け続けてきたケース
ASDの特性があり周りが常に気になってしまう方。ASDの特性としては興味の差が激しく、他者の話にはほとんど反応を示さない。また、運動がとっても苦手だったけそう(のちに発達性協調運動障害と診断)。診断を受ける前はみんなの前で練習させられたり何度も同じ指摘を受ける、できないことに関して自分を責めることが続いていたそう。その結果、腹痛を起こしたり他の場面でも自信のない発言が増えていってしまったそう。
運動面に関しては発達障害の代表的な障害としても上がりにくいので特性上苦手なのか気づかず、フォーカスを当てた対応が難しいですよね。支援としては、何度も同じ練習をするのではなく、「運動が苦手」とわかっているのであれば、まずは同じ練習をするだけではなく、眼球運動を遊びに取り入れたり、ボディイメージを確率できるようにしたり、完全にできることを目指すのではなく身体を動かし怪我や事故を防止できれば、それだけでも私はいいと思います。何より本人の苦手をいつまでもやるのではなく、他の得意なことを伸ばし運動は苦手だけど〇〇はみんなに教えてあげられるよ!という自信に繋げていけられる支援を展開すると思います。
まとめ
いかがでしたか?
今回はこんなテーマでお話ししてきました。
○二次障害大まかな概要
○二次障害を防ぐための支援の視点に気づく
○二次障害を可能な限り防ぐための対応の気づきを得られる
今回は二次障害について詳しく説明をするよりは、もっと導入部分の「二次障害って?」という内容に触れてきました。
結論、二次障害とはこれまで気づかれなかったために本人が我慢してきたものが、メンタルヘルスや行動面で出てきてしまうことでしたね。
こうならないためには特性の重複例があり濃淡もバランスもあることを知った上で、目の前の子どもたちをよく見て私たち支援員が気づきを得て環境を調整してあげることが、二次障害を防ぐための対応としての第一歩というお話をしてきました。
現在、児童指導員を目指している、児童指導員になって一年目のあなたにとって、この記事が少しでも参考になれると嬉しいです。
私は未経験知識0で療育、福祉業界にキャリアチェンジをして、現場で実務を通して学びスキルを向上させてきた経験を踏まえ、知識0が知識を一つずつ増やしていく方法として役に立った書籍や事例を紹介しています。療育支援に挑戦しているけど教科書通りにうまくいかない、発達の傾向がある子どもたちと関わるヒントを得たいという方へ情報発信をしていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。

